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WCCニュース No.32 (2006.12.10発行)
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No.32(2006.12.10)
◇
衆議院で、貸金業法改正の「附帯決議」通る
■貸金業法の適用除外を求めた理由
■さまざまなところへの働きかけが実る
■NPOバンクの条件つくりへ
■金融庁も動いた
■緊急フォーラムを開催
■議員と面談、附帯決議の要望書提出
■参考人として「財政金融委員会」で発言
■主なロビー活動
◇
融資審査・融資実行のご報告
港北食事サービス ワーカーズ・コレクティブ ほっと(横浜市港北区) 50万
NPO法人 化学物質過敏症支援センター(横浜市中区) 600万
NPO法人 WE21ジャパン(横浜市神奈川区) 500万円
女性議員候補予定者応援ローン 15万円
◇
完済した会員からの礼状
◇
ノーベル平和賞がグラミン銀行のユヌス氏に
◇
組織・資金・融資状況(06年11月末)
◇衆議院で、貸金業法改正の「附帯決議」通る
NPOバンクの貸付は法の適用除外へ
−今後は適用除外の「定義付け」の検討に−
11月29日、衆議院財政金融委員会で、消費者金融などの貸金業者への規制を(いわゆるグレーゾーン金利の廃止など)厳しくする貸金業法案で、「NPOバンク(非営利で低利の貸付団体)については、参入と存続が可能となるよう、登録要件の適用除外を検討」の付帯決議を全会一致で可決、翌日の本会議でも可決されました。貸金業法や新規参入からの適用除外を求めて、WCC設立準備会も他のNPOバンクと共に7月からロビー活動を行った結果、一つの関門は突破できました。
今後は、完全適用除外や貸金業法でのNPOバンクの定義付けについて、全国NPOバンク連絡会で議論を深め、金融庁等と折衝していくことになります。
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■貸金業法の適用除外を求めた理由
WCC設立準備会はこれまで市民金融として、多重債務の原因の一つは、出資法の上限金利(年29.2%)と利息制限法の上限金利(15−20%)の間の「グレーゾーン金利」に大きな原因があると、この撤廃を主張し、多重債務者救済の活動を行う団体とも連携して活動を行ってきました。ですから、今回の法改正案は大きな成果と評価していました。
ところが、同法案に、中小の貸金業者は高金利で悪質な業者が多いので数を減らすとして、「参入規制策」
(1)5,000万円以上の財産があること、
(2)貸金業協会への加入、
(3)信用情報機関(個人の借入れ状況情報の)への強制加入
が提案されていることが分かりました。 低利(平均2.3%)で融資している私たちにとって、財産は別として、(2)(3)は年間100万円前後の経費増となることが見込まれ、その分貸付金利を上昇させればNPO等にとって借入が困難になり、WCCにとっても運営が厳しくなります。
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■さまざまなところへの働きかけが実る
そこで、WCCと同じように非営利・低利で市民事業等に融資をしている他のNPOバンクと共に、この7月から、貸金業法の適用除外を求める活動を展開することにしました。
金融庁、衆参両院の国会議員、金融制度審議会委員、学者、多重債務者救済のNPO、NPOの中間支援組織、マスコミや業界紙など様々な分野の方々に手分けしてEメールを送り、お会いし、改正によるNPOバンクの危機を説明し、適用除外を訴えました。
ロビー活動への助言、新聞への記事掲載、チェーンメールの実施など、情報が的確に、すばやく伝えられ、共感の輪が広がり、国会での付帯決議につながりました。
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■NPOバンクの条件つくりへ
今後は、適用除外とするNPOバンクの条件づくりが始まります。公益・共益の理念、非営利(出資配当せず、解散時に出資額を超えて残余財産を分配しない)、低利の基準、その検証等について検討される予定です。
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国会での適用除外の附帯決議までの活動
■金融庁も動いた
−当初は難しいという見解−
貸金業改正の具体の事項を知るために、金融庁信用制度参事官室の担当者と、意見交換の機会を持ち、適用除外となる場合のNPOバンクの条件について、意見交換を行いました。
担当者はNPOバンクの存在や、法改正により危機に陥ることを知らず、当初は「除外は難しい」という見解でした。
しかし、 9月1日、金融庁長官あてにNPOバンク連絡会(NPOバンクや、NPOバンク支援の公認会計士・弁護士・NPOの中間支援組織)で意見書を提出、度々の意見交換等で理解も進み、又、マスコミや国会議員からの問題提起などで、NPOバンクの存続・設立が可能になる方法の検討へと変化していきました。
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■緊急フォーラムを開催
「市民のためのバンクを救え」
〜日本では「グラミンバンク」はつくれない?〜
11月18日(14:00〜)、みなとNPOセンターで、貸金業法改正でNPOバンクが危機に陥ることや、存続・設立のための条件案について話し合う緊急フォーラムを開催しました。
設立したばかりの長野や新潟、名古屋のNPOバンクメンバーや、借入申し込みを検討しているNPOが発言。また、今年のノーベル平和賞受賞のグラミンバンクのようなマイクロクレジットや非営利金融は世界に広がっていることの確認と、「適用除外の条件案」として「非営利・低金利・情報公開・公認会計士の検証」の提案が行われました。
フォーラムには60名が参加、マスコミ、TV取材もあり、問題共有の一つの節目になりました。
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■議員と面談、附帯決議の要望書提出
政党あてに「適用除外を求める意見書」を提出し、各政党の金融担当の議員、NPOに理解を持っている議員、議員秘書とそれぞれ面談し、議会で賛同し、発言してもらうよう要請しました。また、逆に、政党の要請によりヒヤリングに出席、趣旨を説明、拍手をもらうという場面もありました。
お会いした議員の方々は、NPOバンクの存在、また法改正による危機について全く知りませんでした。しかし、異口同音に「素晴らしい活動だ」と、財務金融委員会で質問し、意見を述べ、NPOバンク連絡会が提出した「附帯決議の要望」を取り入れ、委員会決議となりました。
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■参考人として「財政金融委員会」で発言
−未来バンクの田中理事長−
11月21日、衆議院財政金融委員会で、参考人として未来バンクの田中優氏がNPOバンクを代表して法改正での危機について発言、出席議員の理解を深める一助になりました。
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■主なロビー活動
8月初
意見書を金融庁信用制度参事官室に提出
8/22
金融問題に詳しい弁護士に相談
金融庁参事官室のヒヤリング
9/2
要望書を自民党、自民党小委員会,民主党、
金融審議会委員へ送付
9/6
金融庁参事官室ヒヤリング
9/12
国会議員秘書と面談
9/14
国会議員と面談、金融専門の大学教授
多重債務者救済支援生協と面談
9/20
政党の金融担当議員と面談
9/22
金融庁参事官室と意見交換
9/25
金融担当大臣秘書官と面談
10/27
政党の勉強会でヒヤリング受ける
11/2
内閣府市民活動促進課と意見交換
11/14
NPO 関係の有識者とそれぞれ面談
11/18
緊急フォーラム開催
11/21
衆議院財政金融委員会で参考人で発言
11/24
市民セクター全国会議2006でアピール
11/28
同委員長あてに付帯決議の要望書提出
11/29
衆議院財政金融委員会で附帯意見採択
11/30
同本会議でも附帯意見採択
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◇ ◇ ◇
◇融資審査・融資実行のご報告
7月、8月、10月、11月開催の融資審査委員会で、計4 件の融資を決定し、 実行しました。
港北食事サービス ワーカーズ・コレクティブ ほっと (横浜市港北区)
配達車両購入資金 50万円
「港北食事サービス ワーカーズ・コレクティブ(略;ワーコレ)ほっと」は、月〜土曜日、夕食のお届けサービスを行っている市民事業組織です。
対象は横浜市港北区に在住する福祉クラブ生協の組合員さんが主ですが、組合員でない方にも配達しています。現在、デイサービス施設「デイ日吉」の1階に事業所を持ち、配食の他、デイサービスの昼食も請け負っています。
昨年の1日の平均食数は約192食になり、その結果、現在持っている4台の車両では配達しきれなくなり、今回、配達車両1台の購入のための資金の一部として、借入申し込みがあったものです。
(写真は、福祉クラブの安全な食材を完全手作り。「雪の日などは、お年寄りにはこれが命綱」とワーコレメンバー)
審査委員会では提出書類、ヒヤリング結果を基に審査をした結果、毎年食数を伸ばしていること、1日30食をキザミ食、おかゆ、希望に応じて肉、青魚、揚げもの、漬もの等を除外、代替品を入れるなど、きめ細かい利用者対応を行うなど、住み・暮らし続けられる街づくりに向けた努力を評価し、融資を決定、実行しました。
融資を受けたのも、出資できたのも嬉しい
「融資を受けられたことも嬉しいけれど、長年の懸案だったWCC設立準備会への出資ができたことも嬉しい。自分たちのお金が、また誰かの役に立つってほしいので」と、ほっと理事長。助け合いの仲間が増えました。
■融資金額;50万円
■期間;24ヶ月
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NPO法人 化学物質過敏症支援センター
伊豆脱化学物質コミュニティー運転資金他
(横浜市中区)600 万円
身の回りの化学物質を体内に取り込んだ結果、超微量の化学物質に反応してさまざまな症状(発疹、痙攣、呼吸困難など)があらわれるのが化学物質過敏症(略;CS)です。CS支援センターはCSの方を支援し、相談事業、転地療養施設の建設・運営等を行っています。
02年、静岡県伊豆市に賃貸住宅(8室)と戸建(5戸)による転地療養施設「伊豆脱化学物質コミュニティー」建設を計画。WCBは、同年6月、土地購入資金500万円を融資しました。返済は順調です。04年6月には賃貸住宅が完成、現在約85%の入居率です。戸建は施主を募集し建設する方式ですが、施主の1人の方が着工後、建材が自分に合わない等の理由から建設中止を申し出、それまでの費用負担について話し合いがもたれてきました。06年7月、施主は住宅所有権を放棄、設計者、建設会社、CS支援センターは和解金を払うことで和解が成立しました。今回この費用の一部と、賃貸住宅入居時の保証金の支払いの準備として600万円の申し込みがあったものです。
審査の結果、CS支援センターが果たしている社会的機能・努力を評価、又、賃貸住宅入居率が高いこと、当該戸建住宅の購入希望があること等から融資を決定し、実行しました。
■融資金額;330 万円
■期間;36ヶ月(1年据置)
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NPO法人WE21ジャパン (横浜市神奈川区)
個人借入金の借り替え資金 500万円
NPO法人WE21ジャパンは、市民からの品物の寄付、ボランティア参加によるリサイクルショップ「WEショップ(県内に56店舗)」事業を行い、その収益でアジアのNGO等の活動を支援しています。
ショップの開設のための資金はWCBからの借入の他、当該地域のWEの会員からも借り入れてきましたが、その期日到来に伴い返済資金の一部として500万円の借入申し込みがあったものです。
審査委員会では、05年度WE21ジャパンのショップ実績が売上高・寄付品・来客数とも前年より増えるなど総合的なマネージメント力が上がっていること、WE21地域NPOと合わせて、05年度の民際支援の助成額が1,765万円と増えていること、「ほっとけない世界の貧しさ」キャンペーンへの参加などの事業・活動を評価し、融資を決定、実行しました。
■融資金額;300 万円
■期間;36ヶ月
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女性議員候補予定者応援ローン
女性議員候補予定者応援ローンは、県内の女性の地方議員を増やしていくことに寄与したいと02年に創設しました。今回、1件の申し込みがあり、審査の結果、融資を決定し実行しました。
■融資金額;15 万円
■期間;12ヶ月
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◇ ◇ ◇
◇完済した会員からの礼状
〜拠出してくれた多くの方々に感謝〜
WCBでは、教育ローン、リフォームローン、女性議員候補予定者応援ローンの個人向け融資があります。先日、完済された会員からお礼状が届きました。一部をご紹介します。
* * *
おかげ様で完済することができました!
初めのうちは、返済額のなんと重かったことでしょう。しかし、働きながら、逆に1円たりとも大切にする気持ちが強くなり、お金に苦労することの有難さを体験することができました。金利がこれだけ低いのはWCBだけです。1円を積み上げ、善意銀行を創って下 さった多くの方々に、あらためて感謝します。
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◇ ◇ ◇
◇ノーベル平和賞がグラミン銀行のユヌス氏に
バングラデシュの農村の女性の自立を支援するためにマイクロクレジット(少額融資)を行ってきたグラミン銀行のムハマド・ユヌス総裁が、今年度のノーベル平和賞を受賞しました。
「女性は融資を受けることで自信を持つようになり、家庭や地域環境も良くなる。」「儲けばかり考える事業ではなく社会のためになる事業を考えることが大事」と語っています。
91年1月に東京でユヌス氏を招いて開かれた国際シンポ「起業が日本を救う」では、向田代表もパネラーとして参加。ユヌス氏からWCCに、女性のための日本のマイクロクレジットとしてエールをいただきました。
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◇ ◇ ◇
◇組織・資金・融資状況 (‘06年11月末)
WCC設立賛同者(会員)
‘06/03末
‘06/11末
個人会員(人)
434
433
団体会員
62
65
WCC設立賛同者出資金 (千円)
‘06/03末
‘06/11末
133,950
135,350
WCB貸付残高 36件/63,391千円
<出資・増資のお願い>
引き続き、出資充当金を増やしましょう。
◆1口10万円(個人1口以上、団体3口以上)
◆お振込先
口座番号 00270−7−87520
口座名称 女性・市民バンク設立準備会
<お知り合いをご紹介下さい>
資料・加入申込書等をお送りします。
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