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WCCニュース No.27 (2005.5.20発行)
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No.27(2005.5.20)
◇
金融審議会に意見書提出へ
・NPOバンクの出資はみなし有価証券?
・全国NPOバンク連絡会で意見書提出
・高額な有価証券報告書の監査費用
・英国、米国では非営利の出資は除外
・自主的な情報開示基準つくりへ
・現在の金融関連法・商品と想定される投資サービス法のイメージ
◇
融資審査、融資実行のご報告
◇
ピッピ保育園開園
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エコ貯金フォーラム開催される −口座を変えれば世界が変わる−
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総会開催のご案内
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個人情報保護に対する対応
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組織・資金・融資状況 (‘05年4月末)
◇金融審議会に意見書提出へ
昨年12月に改正証券取引法が施行になり、任意組合や匿名組合契約による出資も、一定の条件を満たせば、 「みなし有価証券」として規制対象になりました。
この改正で、女性・市民信用組合設立準備会や未来バンクなどのいわゆる「NPOバンク」への出資も、一定の条件を満たせば 「みなし有価証券」になる可能性も出てきました。
また、現在法制化が検討されている証券取引法も含めた横断的金融関連法 「投資サービス法」では、さらに対象を広げるといわれています。NPOバンクは配当も無く、流通もしていないのに何故?と、 本年1月からNPOバンク関係者が集まり、金融審議会への意見書提出など対応を協議しはじめました。
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NPOバンクの出資はみなし有価証券?
証券取引法では、「有価証券」として国債、株券などと規定し、同時に「有価証券とみなす」ものも政令で定めることとし、 有価証券と同様の届出や情報開示・監査(金融庁への有価証券届出書、目論見書、公認会計士が監査した有価証券報告書の提出)を義務付けています。
今回の改正証券取引法で、女性・市民信用組合(以下WCC)設立準備会や未来バンク、東京コミュニティ・パワーバンク(以下CPB) などのいわゆる「NPOバンク」の出資も、一定の条件を満たせば「みなし有価証券」とみなされ、規制がかかる可能性が指摘されています。 一定の条件とは、出資者50人以上、1億円(一定期間内の募集額)以上のファンドとされています。ただし、経過的措置として、2006年6月1日現在に 500人未満の場合は対象外としています。
◆ ◆
今回の、組合契約及び匿名組合契約による出資がみなし有価証券に加えられた背景には、近年、ワインや映画、アイドルなどに投資する、 商法で規定されている「匿名組合契約に基づくファンド」が増加していることがあげられます。元来、出資は、出資法に基づき元本を保証してはいけないこと、 あらかじめ配当を約束してはいけないことになっていますが、金融庁はさらなる出資者保護策として、「みなし有価証券」対象を増やしたといわれます。
ワインファンド等そのほとんどは、高い(2〜20%)年間報酬予想をうたっている一方、当たらない場合は元本を大きく割る、ハイリスクが特徴です。
今回の改正は、このようなハイリスク、ハイリターンの出資については、必要な情報の開示義務付けといえるでしょう。
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全国NPOバンク連絡会で意見書提出
しかし、NPOバンクも同様に扱うのは納得できません。なぜなら、どのNPOバンクも、これまで配当金を出したことは無く、 また、今後も出す見込みはありません。その分融資金利を低くし、会員が利用しやすくしたいからです。また、一般の有価証券のように流通もしていません。
本年1月、このような問題を共有し、対応をはかるため、WCC設立準備会、未来バンク、東京CPB、国際青年環境NGO A SEED JAPANで「全国NPOバンク連絡会」 を立ち上げました。先ずは5月末、みなし有価証券への対象から外すことを柱とした金融審議会への意見書を提出することにしています。
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高額な有価証券報告書の監査費用
WCC設立準備会とWCBは、個人のプライバシーに配慮しながら、年4回のニュースレターの発行や総会議案書での活動報告、 財務諸表による決算報告、監事による監査など、透明性の高い運営・事業を心がけてきました。実質的には、有価証券に提出が義務付けられている 目論見書や有価証券報告書の内容に近いのではないかと自負しています。
しかし、問題は公認会計士による監査の義務付け、その費用です。公認会計士の関係者によれば、有価証券報告書の監査の場合、NPOバンクを 監査するとなれば、少なくとも約200万円/年の監査費用が必要との見積もりが示されたりしました。
◆ ◆
私たちは、既存の金融機関がなかなか腰を上げないNPOやワーカーズ・コレクティブの市民事業への融資を、自分たちで資金を集め、仲間に融資する 「相互扶助」の金融を行なってきました。仮に200万円の監査費用を負担するとなると、その分を金利に上乗せせざるを得なくなり、NPOやワーカーズ・コレクティブ が借りにくくなるでしょう。
結局は、市民事業をつぶし、NPOバンクをつぶすことになるのではないでしょうか。
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英国、米国では非営利の出資は除外
現在、証券取引法も含めた横断的な「投資サービス法」の制定が検討されています。出資者が10人超であれば規制の対象に、 という考えを持つ法案関係者もいるようです。一方、イギリスや米国では、非営利を目的にした出資は有価証券ではないとされているといいます。
今後、NPOバンクのみならず、出資で事業を行う団体や、さらにはNPOバンクから借入を行なう市民事業の方々とも問題を共有し、対応を考えていきたいと思います。
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自主的な情報開示基準つくりへ
今後、全国NPOバンク連絡会では、公認会計士監査でなくても情報開示の信頼性を担保するため、自主的な情報開示などの基準 −ガイドラインをつくることも検討していくことにしました。
配当を行わないこと、その団体が解散するときの剰余財産は出資者に帰属しないこと、元本割れリスクがあること、譲渡は禁止などを規約や パンフレットで明らかにすること、期末の損益計算書や貸借対照表を全ての出資者に配布すること、貸し倒れ引当金の計上などがガイドライン の主な内容と考えています。
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<現在の金融関連法・商品と想定される投資サービス法のイメージ>
(出所:金融審議会資料)
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◇融資審査、融資実行のご報告
2月9日、4月14日、5月12日に融資審査委員会を開催し、借入申込のあった親と子の自立を 助ける教育ローン3件、団体への融資1件について審査を行い、それぞれ融資を決定しました。
・大学授業料(横浜市保土ヶ谷区会員)
会員の子どもの大学授業料について、提出された資料、ヒヤリング結果をもとに審査した結果、融資を決定、 3月12日融資を実行しました。
■融資金額;100万円 ■金利(年);2.75%
■期間;3年 ■返済方法;元利均等月賦返済
・大学入学費用・授業料等(横浜市神奈川区会員)
会員の子どもの大学入学費用、授業料、施設整備費について、提出された資料、ヒヤリング結果をもとに審査した結果、融資を決定、 2月21日融資を実行しました。
■融資金額;120万円 ■金利(年);2.75%
■期間;5年 ■返済方法;元利均等月賦返済
・医療系専門学校の授業料(横浜市神奈川区の会員)
医療現場でX線撮影やCT検査などを行なう診療放射線技師。資格を得るには専門学校(3年)卒業資格を得て、国家試験に合格することが必要です。新3年生になった専門学校生の会員から、 学校の授業料の借入申込があり、提出された資料、ヒヤリング結果をもとに審査を行なった結果、融資を決定し、4月26日融資を実行しました。
■融資金額;100万円 ■金利(年);2.75%
■期間;3年 ■返済方法;元利均等月賦返済
・子育ちひろば事業の拡大、派遣サービス事業の開業資金
NPO法人ワーカーズ・コレクティブ さくらんぼ (瀬谷区)
横浜市認定の「横浜保育室事業」を2園(ネスト、ネスト瀬谷園)、この他独自の「子育て支援事業」を行なっているNPO法人ワーカーズ・コレクティブ さくらんぼ。 現在3歳児のみ対象の独自事業(泥んこ遊びなど)をもっと低年齢から経験させたい、また病児保育など本当に親が困ったときに対応できる在宅保育(派遣サービス) を事業化したいと、運転資金の借入申し込みがあったものです。
審査委員会では、さくらんぼの理事長等からのヒヤリングや提出資料をもとに審査を行ないました。この結果、事業計画の数値の根拠、利用者の確保策、 地域の保育関係者との連携策などに納得性があること、また、年100万円の赤字補てんを行なってきた「親子の広場事業」は、来年度から地域のNPOが新たに法人 を立上げ事業を引き継ぐ形になり、さくらんぼにとっては経営的に楽になることなど、地域社会が必要としている事業へのチャレンジ性、貢献を評価し、 融資を決定し、5月20日、融資を実行しました。
■融資金額;200万円 ■金利(年);2.3%
■期間;5年 ■返済方法;元利均等月賦返済
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◇ピッピ保育園開園(横浜市青葉区)
04年5月に、WCBがNPO法人立の認可保育園立上げ資金として1,000万円を融資したNPO法人ピッピ・親子サポートネット。05年春、1階がピッピ保育園、 2階がNPO法人MOMOの高齢者グループホームの「市ヶ尾みんなの家」が完成しました。ピッピ保育園は0〜6歳まで30人が定員、一時預かり10人。 4月から事業を開始しました。
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◇エコ貯金フォーラム開催される
−口座を変えれば世界が変わる−
エコロジーな貯金スタイル(エコ貯金)の創造を呼びかけている国際青年環境NGO,A SEED JAPAN(ASJ)。4月17日、ASJ主催で第2回エコ貯金フォーラム 「口座を変えれば世界が変わる!」が東京のスペースY文化センターで約100名の参加で開催されました。
日経新聞の藤井良広編集員は基調講演で、「金融の役割はお金を流していくことだが、これからは預金者が見て、選択する時代。 その受け皿が、金融機関の社会的責任CSRであり、NPOバンクであり、口座の移し替えだ。」と語りました。
多様な金融機関関係者が並んだパネルディスカッション
パネルディスカッション ー預金者が選び、参加し、創る銀行にー
パネルディスカッション「預金者が選び、参加し、創る銀行」では、東京三菱銀行・田貝CSR室次長、多摩中央信金・長島主任調査役、 三重銀行審査部・土方氏、中央労金・山口郁子NPO推進次長、ASJエコ貯金プロジェクト・田辺氏、WCC設立準備会から向田代表がパネリストとして参加し、 融資審査の視点、社会的事業(市民事業)への資金循環等について発表しました。
金融機関のCSRについてもそれぞれ発表がありましたが、既存金融機関のほとんどからは「日常の業務そのものがCSRの実践」との意見があり、 「社会的意義の高い地域社会プロジェクトに融資する」欧米の金融機関のCSRとの差を感じました。しかし、NGO主催の金融フォーラムに大銀行も参加する 時代が来ており、金融も変わらざるをえないことは確かでしょう。
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◇総会開催のご案内
WCC設立準備会の第5回通常総会を下記の通り開催します。総会に続き、記念講演が行なわれます。ぜひ、ご出席下さい。
□日時 6月18日(土)10:30〜12:00
□場所 横浜市技能文化会館(関内)
★記念講演 12:00〜13:00
−協同組合から出発した「イタリアの倫理銀行」−
農林中金総合研究所 副主任研究員 重頭ユカリ氏
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◇ ◇ ◇
◇個人情報保護に対する対応
本年4月1日から全面施行となった個人情報保護法に基づき、次のように対応します。
・従業者は業務上知りえた個人データを在職中も離職後も第3者に知らせる等を行なわない。
・借入申込時の本人確認のために提出された運転免許証写記載の機微情報は抹消する。
・融資関係書類、融資審査委員会議事録、契約書写等は、鍵のかかる耐火キャビネットに保管する。
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◇ ◇ ◇
◇組織・資金・融資状況 (‘05年4月末)
WCC設立賛同者(会員)
‘05/03末
‘05/04末
個人会員(人)
423
428
団体会員
59
59
*規約に基づき、会員は出資金10万円以上の方とし、未満(分割)の方は予定者としました。
WCC設立賛同者出資充当金 (千円)
‘05/03末
‘05/04末
計
126,930
128,030
外部借入金 43,000千円
調達資金量 171,030千円
WCB貸付残高
45件/95,498千円
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