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  WCCニュース      No.23  (2004.5.10発行)
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ヘッドライン
  No.23(2004.5.10)
◇ 助け合いのお金が地域を回る  融資件数64件、2億8千万円に
      ・団体も個人も貸倒れはゼロ
      ・食、高齢者福祉、保育事業への融資が増加
      ・分野別融資実績  個人・団体別融資実行額の推移
◇ デイサービス施設「カナンの家」  立上げ資金  150万円
◇ デイサービス施設「ほっとスペースDAY緑」  立上げ資金  500万円
◇ (NPO法人)MOMO  グループホーム立上げ資金  1,000万円
◇ 親と子の自立を助ける教育ローン  100 万円  大学入学費用
◇ 親と子の自立を助ける教育ローン  200 万円  保健師の取得を目指し
◇ (NPO法人)参加型システム研究所  運転資金  300万円
◇ 融資先は今
      (企)ワーカーズ・コレクティブ ある  和菓子製造事業
◇ グレーゾーン問題
◇ 取材の受け入れ、講師派遣
◇ TV放映がありました
◇ 第4回通常総会のお知らせ
◇ 貸金業法等の改正に伴う届出をしました
◇ WCC設立賛同者(会員)出資金状況・WCB貸付残高

◇助け合いのお金が地域を回る  融資件数64件、2億8千万円に


  ・団体も個人も貸倒れはゼロ

  1998年12月にはじめての融資実行を行なって以来、 2004年4月までの融資実行の累計は、件数で64件、金額では2億8,200万円になりました。
市民の資金が、NPOやワーカーズ・コレクティブによる市民事業、会員の教育ローンなど、 地域の中を「見えるお金」「助け合いのお金」として回っています。

  これまでに貸倒れは1件もありません。2日間の延滞が本年2月に初めて1件ありましたが、他は全くありません。 借主の「借りたお金はみんなのお金」という意識、うっかりミスを未然に防ぐための事務局とのこまめな情報のやりとりなどによるものでしょう。


・食、高齢者福祉、保育事業への融資が増加
  融資先の事業は多岐にわたっていますが、この1〜2年は、安全なお菓子の製造、高齢者のための デイサービスや共同住宅、保育所の開設資金への融資が増えています。
事業規模が大きくなってきたことにより、1件当たりの申し込み額、融資額も大きくなってきました。
規制緩和によって介護保険や認可保育事業にNPOも参加出来るようになってきたこと、 NPOやワーコレの事業へのチャレンジ力が高まってきたことが考えられます。

  豊富な資金力を基にした営利企業のこの分野への事業拡大が進んでいますが、 地域に住み・暮らす市民による市民事業が発展することで、営利企業に対する牽制力を 発揮してほしいと思います。


・分野別融資実績



・個人・団体別融資実行額の推移
   ◇      ◇      ◇   
(NPO法人)ごむのき(座間市)
  デイサービス施設「カナンの家」立上げ資金  150万円

  家事介護ワーカーズ・コレクティブ(ワーコレ)メンバーであった妻(故人)の遺志を 継いだ夫からの住居提供の申し出を受け、定員9名のデイサービス事業を行なうために新たに NPO法人ワーコレ「ごむのき」を立上げ、改装資金の不足分(独自に用意してきた資金) について借入申込みがあったものです。
  2月開催の審査委員会では、メンバーの意欲、座間市内の他のワーコレ(障害者作業所運営 ワーコレなど)からも資金支援の申し出がある等、地域の福祉ネットワークの広がりを評価。
家賃が家主の好意で月5万円と低額であること等、恵まれた条件を生かし、計画を前倒しにして目標達成に努 めていただくことを要請し、融資を決定し、4月27日に実行しました。
■融資金額;150万円
■金      利;2.2%(年)
■期      間;5年 
■返済方法;元利均等月賦返済
  
開所式の日に大家さんとワーコレメンバー
  
「カナンの家」のデイルーム
(NPO法人)豊かな地域福祉をつくる会
  デイサービス施設「ほっとスペースDAY緑」  立上げ資金  500万円(小田原市)

  本案件は、小田原駅徒歩3分にある昭和4年建築の民家を改装し、15人規模のデイサービス事業を開設するため 資金の一部の借入申込があったものです。
建物が非常に古いため土台からの改装資金2,000万円余が必要で、 自己資金700万円の他に、WCB以外からも1,000万円の借入を既に行なっていたことから、 3月の定例審査委員会では、回収の見込みなどの安全性、事業の発展性他融資原則に則って審査を行いました。


  この結果、NPO法人とワーコレとの役割分担状況等、なお継続して審査することにし、現場の視察、 理事長、事務局長へのヒヤリングを実施しました。
  再開した審査委員会では、調査の結果を基に、当該地域の高い高齢化率による事業の発展性、 全ケアマネージャーへの個別の働きかけの実施、ボランティアグループの存在、ワーコレとNPO法人の 役割分担の話し合い計画の進行等により融資を決定、3月31日に実行しました。
■融資金額;500万円
■金      利;2.2%(年)
■期      間;5年 
■返済方法;元利均等月賦返済
  
ほっとスペースDAY緑
  
広々とした
明るいデイルーム
(NPO法人)MOMO(厚木市)
  グループホーム立上げ資金  1,000万円
  本厚木駅から徒歩5分の5階建てビジネスホテルを借りて改装し、高齢者、デイサービス等を立ち上げる 資金について、昨年9月融資実行しました。
オーナーとの契約後、消防法、ラブホテル規制条例等の関係から、 実際の工事に取りかかるまでに4ヶ月かかる事態になりました。
  この間、家賃等の費用は発生。この5月からグループホームの入居、デイサービス開始となりましたが、 介護保険収入は8月以降になる厳しい資金繰り予想から、再度借入申し込みがあったものです。


  審査委員会では、赤字解消策等今後の収支見込み等の資料の提出を求めるとともに、理事長へのヒヤリング の実施等検討を重ねました。
その結果、グループホーム入居予定者が既に75%であること、 中山ポポロも入居が進み始めていること、地域のワーコレ、ケアマネとの連携の進捗等から、融資を決定。4月30日に実行しました。
■融資金額;1,000万円
■金      利;2.3%(年)
■期      間;5年 
■返済方法;元利均等月賦返済
親と子の自立を助ける教育ローン 100 万円
  大学入学費用 (横浜市磯子区会員の子)
  会員の子どもの大学入学費用。会員本人の収入、連帯保証人の保証能力を審査し、融資を決定。
大学入学費用納付書で資金使途を確認し、2月23日実行しました。
■融資金額;100万円
■金      利;2.75%(年)
■期      間;5年 
■返済方法;元利均等月賦返済
親と子の自立を助ける教育ローン 200 万円
  保健師の取得を目指し(横浜市神奈川区会員)
  申込者は24歳の看護師。保健師資格取得のための短期大学に挑戦し、合格。
助け合いワーコレメンバーの母親からこの制度を教えられ、WCC設立準備会の会員に。短大の入学費用、下宿費用についての申込があったもの。
若い本人のチャレンジ力、収入、連帯保証人の保証能力等を評価し融資を決定、2月26日実行しました。
■融資金額;200万円
■金      利;2.75%(年)
■期      間;5年 
■返済方法;元利均等月賦返済
(NPO法人)参加型システム研究所
  運転資金  300万円    (横浜市)
  2003年度の事業計画、執行状況、2004年度の事業計画執行の見通し、研究機関の持つ性格と事業性等について審査した結果、 日常的に点検評価ができるような会計処理方法の工夫努力の要請等の意見を付して融資を決定しました。
■融資金額;300万円
■金      利;2.5%(年)
■期      間;1年 
■返済方法;元利均等月賦返済
   ◇      ◇      ◇   
−融資先は今−
     (企)ワーカーズ・コレクティブ ある
  和菓子製造事業 (横浜市港北区)

  昨年2月、新たに和菓子製造のための機械購入、工場床の防水設備費用等1,000万円を融資した(企)ワーコレある。
5月に団子の酸敗事故が発生、製造を中止、原因究明と今後事故を発生させないための対策の研究・検討を行なってきました。
今年1月に出した改善計画(初発の菌発生の抑制、動線の改善等)を生活クラブが了承、4月から蒸し饅頭、焼き菓子のみで製造、 供給を開始しました。
この間、WCBもヒヤリングを実施するなど調査を行ないましたが、返済の滞りは1回もありませんでした。
パン、中華饅頭製造に集中、収入減は分配金を減額するなど、メンバー全員が心を合わせて頑張った結果です。


   ◇      ◇      ◇   
グレーゾーン問題
  自己破産件数は、01年度21万4千件、02年度24万4千件と、多重債務者の増加に比例して増え続けてきましたが、昨年10月、対前月比で初めて減少となりました。
これは、多重債務者から依頼を受けた弁護士による「グレーゾーン(利息制限法と出資法の二つの上限金利の間)」に対する「金利過払い請求」の増加によるものと言われています。
商工ファンドから融資を受けた中小業者が「過払い金」の返還を求めた訴訟でも、2月20日、最高裁は借り手側の訴えを棄却した2審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻しました。
「これが頼りだったのに」という消費者金融業者の言葉は本質をついています。


  グレーゾーンの存在の認識によって、一部の多重債務者の救済がはかられるようになってきたのは朗報ではありますが、そもそも、出資法の貸付金利が29.2%、利息制限法は15〜20%と、上限金利が二つ存在すること、高金利自体が問題です。先ずは一元化への法改正が望まれます。
   ◇      ◇      ◇   
取材の受け入れ、講師派遣
  市民金融への関心が広がっていることを実感します。
・熊本の市民運動家
熊本県で市電保存やダム建設反対運動を行っている市民が、当準備会を訪ねてみえました。「熊本でもNPOを支援する銀行をつくりたい」
・(社)全国信用金庫協会コミュニティビジネス研究会
・日経新聞産業消費研究所
・日本大学商学部教授(金融史)
・ILOフェローシップ・インフォーマル経済分野海外視察団
・日本福祉産業新聞
・東京マイコープ 「効果的で社会性のある助成制度や融資制度のあり方」に関する研究会

   ◇      ◇      ◇   
TV放映がありました
  3月13日、日本TV「ウェークアップ」―市民が作る市民の銀行」―で私たちの活動・事業が取り上げられ、融資先のNPO法人ワーコレ ポピンズの保育事業、NPO法人ワーコレごむのきの改装中のデイサービス「カナンの家」、融資審査委員会等が紹介されました。放映後、 電話やメールでの問い合わせを多数いただきました。
   ◇      ◇      ◇   
第4回通常総会のお知らせ
  WCC設立準備会の第4回通常総会を開催します。総会に続き記念講演があります。ぜひご出席下さい。
日時   6月12日(土)10:30〜12:00
会場   横浜開港記念会館2F会議室
★ 記念講演 12:00〜13:00
    「作られ続けるアメリカのコミュニティバンク」
    講師;由里宗之氏(中京大学商学部助教授)

アメリカでは、1990年代の終わりから200のコミュニティバンクが作られています。何故?その原動力は?

   ◇      ◇      ◇   
貸金業法等の改正に伴う届出をしました
  WCBも貸金業者として、貸金業務取り扱い主任者に向田映子を選任。事務所の所在地を証明する写真、内部見取り図、登録申請者の写真などを提出しました。
   ◇      ◇      ◇   
◇WCC設立賛同者(会員)・出資金状況・WCB貸付残高
    WCC設立賛同者(会員)
  (04年4月末現在)

'04/03末'04/04
個人会員469 469
団体会員5455
  

    出資金充当金  (04年4月末現在)

'04/03末(千円)'04/04(千円)
個人会員95,02095,020
団体会員22,07022,970
117,090117,990
    ★2〜4月で2,120千円の増加となりました。感謝します。
    外部借入金  (04年4月末)  50,000千円
    調達資金量  (04年4月末) 167,990千円


    WCB貸付残高  (04年4月末)
件数貸付残高(千円)
48 124,147