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  WCCニュース      No.22  (2004.2.10発行)
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ヘッドライン
  No.22(2004.2.10)
◇ ドイツの協同組合銀行、女性銀行の現地調査を実施
      ・DZ銀行
      ・GLSコミュニティ銀行
      ・融資先を訪問:シェーファ エコロジー農場
      ・元気な女性たち:女性銀行
◇ 融資先の今
      デイサービス ともの家 、緊急宿泊施設 が開所
◇ 貸金業規制法、出資法改正に伴う WCBの対応
◇ エコ貯金フォーラム に参加
◇ コミュニティビジネス研究会に参加
◇ 取材を受けました ―お金を市民の手にー
◇ WCC設立賛同者(会員)出資金状況・WCB貸付残高

◇ドイツの協同組合銀行、女性銀行の現地調査を実施



  11月9日〜16日、全6名の調査団(向田映子、村田邦子、福田泰子、野村三枝子、山口葉子、鵜飼敏哉)による、ドイツの協同組合銀行、新規設立認可申請中の女性銀行など関係先4ヶ所の現地調査を実施しました。
この調査の原点は、銀行から融資を受けられなかった市民によるシュタイナー学校設立プロジェクトが、13年後に地域の公益プロジェクトに特化して融資を行なう協同組合銀行「GLSコミュニティ銀行」を作り、30年後の現在もなお 市民の支持を得て拡大し続けていることを知ったことです。
孤立無援と感じていた私たちにとって、欧州ではあっても手本が存在したことで、一すじの希望を見出した思いでした。


 その後、GLS銀行から資料の提供を受けたり、設立準備中の女性銀行を紹介していただいたり文書での交流を続けてきましたが、 より私たちの活動に生かすため、今回、現地で聞取りや資料収集を行うことになったものです。
あらかじめ、WCC設立準備会の設立趣旨、活動内容、質問事項を送っておいたため、効率的に調査を行なうことが出来ました。


 いずれの訪問先も、大変親切、丁寧に応対していただき、特に、GLSコミュニティ銀行、女性銀行では、連帯する同志として歓待していただき、 沢山の示唆を得ることができました。
訪問先とのコンタクトをとって下さった日本政策投資銀行の阿由葉真司氏に感謝します。
訪れたドイツの都市 DZ銀行の前で視察メンバー
  DZ銀行の前で視察メンバー
DZ銀行
  はじめに、ドイツの金融機関の構造、現状、協同組合銀行設立の経緯、その中央銀行である DZ銀行の役割等について把握するためDZ銀行を訪ねました。

  ドイツの銀行は、民間商業銀行、公的銀行(貯蓄銀行、州立銀行、特殊課題銀行など)組合銀行グループの3つに大別されます。
組合銀行グループは、地域レベルの組合銀行1400とDZ銀行から成り、組合員は1500万人、2002年末の業態別資産規模では、 民間商業銀行が42%、貯蓄銀行グループが36%、組合銀行グループは12%のシェアですが、DZ銀行自身は全ドイツ第6位の規模の大銀行です。


フランクフルトの金融街の一角、冠を頂いたような個性的な高層ビルの本店を訪ね、調査部部長のミヒャエル・シュタッペル氏から、 「ドイツの地域の組合銀行とDZ銀行の金融提携」について伺いました。


DZ銀行
  DZ銀行
  ・組合銀行の歴史
  19世紀中ごろに、「職人と商人のための初めての地域組合銀行(後フォルクス銀行)」が設立され、 次いで「農民のための初めての地域組合銀行(後ライファイゼン銀行)」が設立された。
この二つの地域組合銀行は、約10年後にそれぞれ地域の同盟組織(中央銀行)をつくり発展していったが、 1972年に共通の連合組織の(株)DZ銀行を創設した。


  ・非中央的な中央銀行
  組合銀行は、(1)組合員主権、(2)1人1票の原則、(3)基本は地域、(4)相互扶助の組織である。
DZ銀行は、組合銀行を支援し利益になるように、足りないところを補う。
  DZ銀行はホールディングカンパニーとして、ドイツで1番大きな住宅ローンの専門銀行、抵当銀行、投資ファンド会社、 保険グループ、消費者クレジット、リース会社、ITサービス会社、不動産、有価証券取扱銀行等の関係会社がある。


上が全部決めるのではなく、組合銀行自身が自由決定できる点が、オランダなど他の国の組合銀行と違う点だとシュタッペル氏は強調した。


  組合銀行は余剰資金をDZ銀行に預金(有価証券、投資ファンドなど)してお金の流れの平衡を保ち、 DZ銀行はそれぞれの組合銀行の資金運用の相談にのっている。
組合銀行の業務別市場占有率は、融資16.9%、預金21.4%、 手数料ビジネス13.9%、証券ビジネス7.6%、住宅建築貯蓄預金24.6%、投資ファンド17.1%で、 個人の顧客や中小企業の顧客に対するシェアが大きい。


  ・ロビー活動は大事な仕事
  重要な任務の一つが、組合銀行の利益のために、政治的、合法的にロビー活動をすることだ。
例えば、金融法が変わったりする時に、貯蓄銀行や州立銀行に比べ不利にならないような活動を行う。
しかし、他の商業銀行のようにヒエラルキー構造ではなく、DZ銀行から組合銀行に提案し、それぞれの組合銀行総会 で決定するプロセスをとっている。
非中央的な組織であるために、戦略をたてるときには不利ではある。
また、国に対し中立的な立場を貫くために補助金はもらわないことにしている。
会議室でシュッタペル氏と
  会議室でシュッタペル氏と



  ・政府の支援はない独自の預金保険制度
  組合銀行が経済的に困難に陥ったときの保障として、預金を支払う、立て直すという二つの目的で預金保険制度を作っている。
これは、政府の支援はない独自の保険制度である。現在、20から30の組合がこの制度によって立て直しを図っている。
2004年4月から一つの組織にして効率化を図り、各組合銀行は業務状況によって8段階にレーティングされ、保険料率は5段階に分けて適用される。


  欧州では、預金者一人につき2万ユーロを銀行に義務付けている。
エコバンクが危機におちいったとき、立て直しのために幹部の入れ替え、DZバンクから役員の派遣などを行なった。
その後、立て直し専門の銀行(DAG)に融資や預金業務を移した。


  ・新銀行設立は自分たちで
  80年代はじめにエコバンクが設立されたとき、DZ銀行は特に支援はしなかったということである。
なぜなら、組合銀行は自分たちでやる組織だからであり、また、戦前に地域に十分作られているとの説明だった。
GLS銀行についても同様の態度だった。


  組合銀行の根拠法は組合法と銀行法だけで、日本のように、組合銀行だけのための法律のような個別法はない。
最後に、ドイツは経済状況が悪くなっていて、組合銀行、DZ銀行だけでなく、ドイツの銀行全部がどう収益を上げていくかが課題と話された。


  日本とは違い、預金保険制度に政府の支援は無いこと、補助金はもらわないことにしていることに、 市民資本セクターが厳然と存在していることを実感しました。
GLSコミュニティ銀行

    GLSコミュニティ銀行本店は、デュッセルドルフ市の近郊、欧州最大の工業地帯のルール工業地帯に位置するボッフム市にあります。
GLSコミュニティ銀行本店 GLS銀行は、シュタイナー学校設立資金の融資を銀行から受けられなかったことから銀行設立の機運が起こり、1961年に市民財団 「地域のための信託協会」を設立したのがきっかけで、その後、資金を蓄積、当局とも折衝を続け、1974年に協同組合銀行の認可を得ました。
社会プロジェクト(エコロジー農業、芸術分野、教育、保育、高齢者施設の建設、風力発電など)に特化した融資を行っています。


  ・ラフな服装の人たち
  4階建ての本店の外壁には、「GLSはエコバンクを引き継ぎます」の大きな垂れ幕が下がっていました。
エコバンクは、ドイツのエコロジーに関心ある人々にとって、環境プロジェクトに特化して融資を行ってきた象徴的な存在でした。
そのエコバンクが一昨年破たんし、その後、GLS銀行が引き継ぎました。この垂れ幕は、連帯と新たな飛躍への宣言なのでしょう。


  30代半ばの広報部長のクリストフ・リュッツェル氏が、先ず館内をくまなく案内し、それぞれの部署の方々を紹介してくれました。
皆ラフな服装で、ネクタイを締めている人は見当たりません。
融資相談の部屋、資料室、コールセンター、開発援助プログラムの部屋など、どの部屋もこじんまりしていましたが、 木製の家具が多く気持ち良い空間になっていました。
「最初はこの部屋から始まったんです」と案内された1階会議室と隣の小部屋は、「地域のための信託協会」が1961年に開設した事務所でした。


  ・市民社会を支える寄付文化
  建物は、以前、1階はイタリアンレストラン、上階は住宅だったそうですが、その後建物全部が寄付されました。
このような寄付文化が市民の活動を後押ししていることを実感しました。


  食堂は10時の朝食時間の最中で、職員が集まって賑やかでしたが、他の時間はそれぞれの部屋で個別に仕事をしているため、 顔をあわせ、話が出来る場を作ったとのことです。
又、毎週木曜夜1時間くらい、幹部も出席していろいろなテーマでディスカッションも 行っている等、自立と連帯を大切にする組織であることを感じました。
会議のようす
会議室で説明を聞く

リュッツェル氏、理事で融資実務の専門家トーマス・ヨーベルト氏、エコ農業担当のオリファー・ヴイリング氏が 専門分野別に答えて下さいました。


  ・お金の使い方を変えよう
  GLS銀行の対象は「社会的な責任を感じている人々」「現在の経済システムに満足していない人々」 「いろいろな分野で“持続性”を考えている人々」である。預金の利子は他の銀行より低いわけではない。
しかし、利子の一部や全部をいらないという人々(全部いらない人は現在22%)はいて、その分、融資利率を低くすることができている。
融資の他、資産相談も行っている。スローガンは「お金の使い方を変えよう」。


  ・三つの資金ツールで
  GLS銀行グループは、「GLSコミュニティ銀行」と、信託部門の「地域のための信託協会」、GLS銀行 100%出資の 「GLS出資株式会社」の三つの組織から成っている。
GLS出資株式会社は、風力発電などの多くの資金を必要とするプロジェクトへ資金提供するため、 本来の銀行業務に影響を与えない投資を行う別会社として、1995年に設立した。
三つの多様な資金ツールによって、公益プロジェクトを支援することが可能な体制を整えている。


  ・エコバンクを引き継ぐ
  エコバンクを引き継いだのは、GLS銀行の歴史にとって大きな出来事であった。
エコバンクは1988年に設立され、倫理的、エコロジー的銀行として急成長した。
しかし、銀行業務のノウハウが十分でなく、大きなプロジェクトへの融資が焦げ付き、2000年3月に危機に陥り、 GLS銀行に相談が持ちかけられた。


  その後、不良債権はDAG(立て直し会社)に引き継がれた。
さらにGLSがDAGと契約、2年間の買い戻し条件をつけ、エコバンクの債権の3分の2を引き継いだ。
エコバンクの組合員の内500人は去ったが、預金者18,000人はGLSが引き受け、預金は100%引き継いだ。
シュタッペル氏と視察一同
1日対応してくれたシュッタベル氏と

  ・融資先は公表
  現在、ボッフム本店の他、フランクフルト、ハンブルグ、シュツッツガルト、フライブルグの4ヶ所に支店がある。
従業員は129人、会員は12,900人、預金者は4万人で、男女の割合は約4対6である。 預金者はどの公益プロジェクトを支援するのか決めることが出来る。
02年12月末の総資産規模は423百万ユーロである。


  融資残高は250百万ユーロで、18%と伸長率を続けている。融資の焦げ付きは非常に少ない。
これは30年間のノウハウの蓄積や、それぞれの分野に強い人がいること、レーティングシステムが優れていることなどが理由である。
融資先の名前、金額については公表するなど透明性は高い。年4回、情報誌「バンクスピーゲル」も発行している。
また、融資後のコンサルティングも行っている。


  近年エコロジー関係の融資が伸びているのは、政権についた「社民党」と「緑の党」の環境政策が影響しているとのことだった。


  ・協力しあう欧州のエコロジー支援の組合銀行
  ドイツでは、GLS銀行の他にエコロジー的・倫理的銀行としてウンベルトバンクがある。
欧州では、ドイツの他11ヶ国に13銀行のこのような銀行があり、お互いに協力関係にあるが、東欧、カナダ、アメリカ には未だ無いということだった。
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エコバンク吸収で大変忙しい中、丸1日私たちのために時間を割いてくださいました。
これは全く異例のことだそうです。


職員は地域社会に貢献しているという誇りと、業績が伸び続けているという自信にあふれていました。
一方で、融資実務の専門家も迎え入れ、堅実な事業運営を行なっています。焦げ付きが少ないというのも納得できました。
個々人が自分の仕事に責任を持ちながらコミュニケーションを大切にする組織運営なども学ばせてもらいました。

さらに、「よかったら3週間位の研修を受け入れる」との、これも異例のお誘いもいただきました。
欧州の一角に同じような志を持つ人々がいること、その人々が私たちにエールを送ってくれていることを実感しました。
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−融資先を訪問−
     シェーファー エコロジー農場

風力発電の羽
  GLS銀行の紹介で、GLS銀行が牛舎建設費用を融資したエコロジー農場のシェーファー農場を訪問しました。
ボッフムから電車と車を乗り継いで約2時間。うねうねと続く丘陵のあちこちには、風力発電の銀色の羽が、太陽にきらめき ゆっくり回っていました。
農場で働くルットガー・ヴァイリングマン氏から先ず、農場の歴史、組織、GLS銀行から融資を受けた理由などについて説明を受けました。


  ・土地・建物は協会が所有、農業は共同体
GSL銀行が融資した牛舎の中
  この農場は800年の歴史があるそうですが、25年前、農場主が売りに出し、バイオダイナミック農法を行なう協会 (登録フェラーエン)が購入した。この協会が土地、構造物、機械、家畜を所有し、この方針に従って農業を実施する 「農業共同体(市民法による結社)」が作られた。
現在、お金だけを出す会員27人、8人の会員が実際に働いている。


  融資を受けたのは協会。GLS銀行に融資を申し込んだのは、会員に一人が以前GLSに勤めていたことから。
現在は経営が安定しているが、最初はいろいろ問題もあり、他の銀行は貸してくれなかった。


  この後、干草の香いっぱいの牛舎をはじめ、農場内をくまなく案内していただきました。ここの生産物は、 直売の他、エコロジー農産物を扱うスーパー、店舗に出荷しているそうで、GLS銀行を含め、ドイツの エコロジーネットワークの広がりを感じました。


−元気な女性たち−
    女性銀行  

  女性銀行はGLS銀行の紹介でした。ドイツの銀行設立認可制度についてGLS銀行に問い合わせたところ、 「銀行設立から時間がたっており、答えられる人間がいない。
しかし組合銀行ではないが、現在銀行の設立を準備している人々がいるから紹介する。」  後に聞いたところ、エコバンク、GLS銀行、ウンベルト銀行は、エコロジー的・倫理的銀行同士の ネットワークがあり、女性銀行もその1員に加えられていました。
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女性銀行は、幾つかの会社を立ち上げ成功させてきたアンゲリカ・フーバーさんと、保険会社で監視部門 の役員アシスタントなどを行っていたアストリット・ハストライターさんの2人が、共同でコンピューター スクールを経営する中で必要性を感じ、1999年に銀行設立の行動を起こしました。
2002年に連邦金融サービス監督庁に設立認可申請を出し、認可を受けるばかりになっているというのが事前の情報でした。 しかし、申請書提出後1年間に、自己資金が予定通り集まらないため、この9月に申請を取り下げたことが分かりました。
さぞ気落ちしているだろうと気遣いながら、ミュンヘン市内の閑静な住宅街の一角にある事務所を訪ねました。
女性銀行事務所入口
女性銀行事務所入口


  告\請は取り下げたけれど意気軒昂
  気遣いは全くの杞憂でした。
  2人の代表は意気軒昂、元気そのもので、私たちを歓迎してくれました。
案内してくれた事務所内は、壁いっぱいに額に入った新聞、雑誌等の切り抜き、部屋の一つは猫専用、 中庭は建物の他の住人に開放というように、アットホームで活気に満ちていました。


  「なぜ女性銀行をつくろうと考えたのか」に対し、代表のフーバーさんは先ず、1980年に国際労働機関(ILO) が算出した数値「女性は世界の全人口の半分を占め、世界中の仕事の65%の仕事をこなしているにも関わらず、 収入は全世界の10%、資産は1%しか所有していない」を背景として挙げ、さらに、「女性は、男性とはお金 の使い方が異なる。女性は、倫理的かつエコロジカルなことに投資しようとし、適切な助言を求め、且つ慎重に 融資を行う」と語りました。私たちも「同感」と応じました。

  豪竝sをつくるには500万ユーロ必要
  ドイツで銀行をつくるためには、(1)事業開始後10年の間に利益が出せるという計画の目論見書の公開、 (2)公開後18ヶ月以内に500万ユーロ(約6億7,000万円)の自己資金(190万ユーロは集めた)、(3)銀行業務に精通した人 の確保等が必要だということだそうですが、「この他、法律には無い部分の書類をこんなに出さなくてはならなかった」 とフーバーさんは両手で30cmの厚さを示しました。


ハストラータさん、フーバーさん
ハストライターさん(左)とフーバーさん(真ん中)

  役所の人々は「いいアイデアだ」といったけれど、特別扱いはしなかったと語りました。 500万ユーロが集まらなかったのは、2001年9月のアメリカでのテロ、イラク戦争など時期の問題、管財人、大口の資金提供 予定者の事故死、無議決権株主の取り下げ等々を挙げました。


  女性銀行は、形態は株式会社です。しかし、投機の対象にはしたくないので上場はしない。
支店は持たず、協力銀行に代行してもらう。女性のライフステージに合わせた商品、直接やインターネットでの相談受付、 女性の起業希望者への融資や仲介、資産管理、老後のための貯蓄プラン作成、株式投資のプラグラム作成等を扱う計画 だったということでした。

  ・あきらめないで一歩一歩
  最後に「銀行設立をあきらめたのではないでしょう?」と聞くと、「勿論。でもすぐにはしません。 銀行のライセンスが無くても出来ることから始めます。それがうまく行ったら、次の段階にと、一歩、一歩じっくり続けていきます」 との答えが返ってきました。


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  ドイツの市民金融調査構想から2年。短期間ではあったが、金融の環境や地域社会への貢献や女性支援のために、 夢を現実にし、さらにチャレンジを続けるドイツの人々に会うことが出来たことは、私たちにとって大きな財産となりました。
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◇融資先の今
デイサービス ともの家 、緊急宿泊施設 が開所  

  ―(NPO法人)ワーカーズ・コレクティブ グループとも(川崎市麻生区)―
デイサービスの開所式     昨年7月に、WCBがエレベーターの設置費用を融資実行したNPO法人ワーカーズ・コレクティブ「グループとも」の、 三つの機能をもった地域福祉拠点が、昨年12月から活動を開始しました。
自宅兼診療所用に建てられた個人住宅が、1F事務所、2F10人規模のデイサービスセンター、 3F緊急対応時の独自短期宿泊施設に生まれ変わりました。
6日の開所式には、家主さんご家族、利用者、近隣の方々、ワーカーズメンバー、改装業者等40人が集まり出発を祝いました。
老人医療にも関わっている家主の女医さんから、「地域福祉に期待する」とのエールが送られました。

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◇貸金業規制法、出資法改正に伴う WCBの対応
  景気が一向に回復しない中、膨大な量のコマーシャル等によって消費者金融は急成長を続け、 多重債務者も自己破産件数も増加の一途をたどっています。
さらに、超高金利や過酷な取立てによるヤミ金融の横行は、自殺者の増加を招く深刻な社会問題となっています。
この対策として、昨年7月25日、いわゆる「ヤミ金融対策法」(貸金業規制法及び出資法の一部改正法)が国会で可決成立、 8月1日公布、04年1月1日施行となりました。


  これにより、
(1)貸金業の登録審査の強化、登録要件の厳格化
    財産的基礎が必要、登録申請・更新手数料が43千円から15万円に引上げ
(2)罰則の引上げ(3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金
    ⇒5年以下の懲役もしくは1,000万円以下(法人1億円)の罰金)
(3)違法な広告、勧誘行為の規制
(4)違法な取立て行為の規制強化
(5)貸金業務取扱主任者制度の創設
(6)年109.5%を超える利息での貸付契約の無効
などの改正が行なわれました。


  私たちは、市民同士のお金による扶け合い「市民金融」を行なうには貸金業登録が必要なため、 WCBとして1998年8月に登録を行いました。今回のヤミ金融対策法は当然ではありますが、この法改正 によって、WCBとして緊急に必要な手続きを行なわなくてはならない部分が出てきました。
女性・市民信用組合(WCC)設立準備委員会で検討した結果、以下の措置をとることにしました。
 ◎      ◎
■貸金業務取扱主任者の選任への対応
向田映子を選任する。
■財産的基礎への対応
貸金業規制法第6条で「一定の財産的基礎を有しない者等は登録できない」ことになりました。
一定の財産的基礎とはバランスシートの純資産で法人500万円、個人300万円です。 WCBは個人向田映子で登録のため300万円となります。
対応は、
(1)継続性を担保し、代わり合える組織形態にするため、WCC設立準備会とWCBが相互に関係性を持つ方法とする、
(2)向田映子はWCBに300万円を元入れ金として資本注入する
(3)WCC設立準備会は向田映子に300万円を融資し、連帯保証人を付けて金銭消費貸借契約を結ぶ。契約条件は無利息、期間5年とする。 期日到来日にWCBが経営状況にあるときは同期間自動継続とする。
以上を12月26日までに実行しました。


   ◇      ◇      ◇   

◇エコ貯金フォーラム に参加  日本で初めて「市民金融」6団体が集合  
  ―貯金を変えれば世界が変わる―

  1月17日、東京労働スクエアにおいて約180名が参加し、国際青年環境NGO ”A SEED JAPAN”主催の 「エコ貯金フォーラム」が開催され、「分科会:出資型エコ貯金」の事例発表者の一人として、向田映子代表が報告しました。 テーマは、”WCC設立準備会・WCBの実践と課題”についてです。
A SEED JAPANは、環境問題を経済や社会の構造から見据え、青年の立場からスタディツアーや農業体験ツアー、 野外音楽イベントでのごみゼロナビゲーションの実施などの活動を行なっているNGOです。
今回その中のエコ貯金プロジェクトが、環境問題や社会の問題を解決する一つとして、「お金の流れを変える」 「社会的責任を果たす金融システムをつくる」フォーラムを開催したものです。
 ◎      ◎
  基調講演は、金子勝慶応大学教授による「グローバル経済と日本の金融問題総論」、 水口剛高崎経済大学助教授の「オルタナティブ経済としての社会的責任投資(SRI)」、 分科会は「出資型」の他、「貯金型」「投資型」が行われました。


  出資型分科会では、おそらく日本では初めて、出資金を元手に会員方式でNPOやワーコレへの融資 を行なっている「市民金融」が顔を合わせました。太陽光発電パネルへのつなぎ融資等を行なっている未来バンク、 一昨年開始の北海道NPOバンク、近く開始の東京のコミュニティパワーバンク、長野の夢バンク、 多重債務者へ融資を行なっている岩手信用生協の6団体です。それぞれの団体から、出資金を集める組織と 融資組織の2重性の問題、出資の概念がないNPO法の問題、経費を賄える運営方法、不足資金の調達方法等、 現状と課題が報告されました。


  このような「市民金融(出資型エコ貯金)」の取り組みは、各地に広がっていくことと思います。
今後、共通の課題については、連携して解決に当たることも必要になってくることと思われます。

   ◇      ◇      ◇   

◇コミュニティビジネス研究会に参加
  地域住民が中心になり生活に根ざしたサービスやモノを提供し、地域の課題解決を目的にした小規模事業を コミュニティビジネスと位置づけ、新たな地域産業の担い手として期待する動きが出てきています。
(社)全国信用金庫協会のコミュニティビジネス研究会に昨年12月から向田代表が参加し、市民事業に地域金融機関 のお金が還流する仕組み、市民金融との連携などについて市民金融事業者として提案を行っています。
研究会は3月末まで。

   ◇      ◇      ◇   

◇取材を受けました 
  ―お金を市民の手に―

  11〜1月に、慶応大学総合政策学部、同大学院政策・メディア研究科の学生から 「コミュニティを中心にして問題解決を図る」「金銭的支援を行なうファンド」の実践例として、 日経新聞「女ing」、朝日新聞社説新年企画「ちょっと元気に」について取材を受けました。

   ◇      ◇      ◇   
◇WCC設立賛同者(会員)・出資金状況・WCB貸付残高
    WCC設立賛同者(会員)
  ((04年1月末現在)

期首'04/01
個人会員450 467
団体会員5051
--
  

    出資金状況  (04年1月末現在)

期首'04/01(千円)
個人会員79,67094,700
団体会員19,82021,170
99,490115,870
    ★11〜1月で5,140千円の増加となりました。感謝します。
    外部借入金  (04年1月末)  50,000千円
    調達資金量  (04年1月末) 165,870千円


    WCB貸付残高  (04年1月末)
件数貸付残高(千円)
45 115,997